活動趣旨

ジャズはアメリカ史とともに誕生・発展した民族伝統文化で、今日のあらゆるジャンルに発展した現代音楽の起源です。そのジャズが生まれたニューオリンズでは冠婚葬祭・労働からの解放・祈り悲しみなど生活のあらゆる場面で音楽が密着してきました。これは、感受性豊かな人間社会を創造するための、心の安らぎを与えてきた財産と言えます。
しかし日本では、音楽をビジネスにつなげる事が先行し、商業的に価値のある音楽にスポットが当たり、伝統が軽視される傾向があります。そして、情報収集はマスメディアによるものが主で、ブランド志向・権威主義が定着しているため、一部の偏った形式だけをカテゴライズ化しつつあります。
また、生活における音楽の必要性が希薄になることで、生の音を聞く機会が少なくなり精神的に窮屈な社会を生み出しているのではないかと考えます。
私たちは、その現代音楽の起源であるニューオリンズ・ジャズを探究し、その音楽を広く知らしめ「衣食住」と同等に人間に必要な音楽文化を身近なものとして親しんでいただけるよう活動していきます。